電話越しで副社長に恋をしました。
本社から部長も一緒に来ている。
「いつもありがとうございます。これ、少ないですが皆さんで食べてください」
「あ、ありがとうございます」
副社長が私に菓子折りを渡すと、中へ入っていく。
「さぁ、副社長、こちらへどうぞ」
所長が打ち合わせスペースに案内をして椅子を出している。
「所長、お気遣いなく」
副社長の声に、私は胸がドクンとした。耳が一気に熱くなる。副社長の声に過剰反応した。
「湯元さんお茶をお出しして」
「あ、は、はい!」
所長に促されて、慌てて副社長と部長にお茶を差し出す。
「湯元さん、どうもありがとうございます」
「い、いえ……、失礼いたします」
やっぱり、あのときの。う、嘘でしょう?
席に戻った私は混乱していた。