まさか私が告白されるなんて

「僕は昔は髪も染めてて気が継がなかったのも無理はないと思う」
「私いたらいけない雰囲気っぽいね。じゃ、私ちょっと離れておくね」

お母さんが空気を察したのか、別の部屋に移動した。
別にそんなのいいのに……。

「それで僕は、」

話の途中だった。琢磨君の話に耳を傾けないと。

「僕は、サッカー部でベンチで、たまに試合に出られるかどうかの立場だったんだ。言うなれば控え一番手と言った具合だった。でも、僕のサッカー部もそこまでレベルの高いものではなかったから、僕は本当にレベルが低かったのだろうけど」

確かに、私の通っていた中学校の部活のレベル。それがあまり高いという話は聞いたことが無い。

「その最後の大会。僕は失敗したんだ。僕は最後の十分間に出たんだけど、その限られたチャンスで僕はミスを連発して負けてしまったんだ。だけど、その時に僕は助けられたんだ。ほかならぬ君に」
「わ、私に?」


どうしよう。全く身に覚えがないんだけど。

「その時君は、僕を慰めてくれたんだ。その時は気が動転して方から、まったく分からなかったけど。でも、僕は探し求めていて、ついに見つけられたんだ。……君を」

その時私は、不登校気味になっていて、ちゃんとは学校に行っていなかった。
もしかして、私じゃない?
だって覚えていない。
でも、そんなことを言ったらどうなるの?
琢磨君の心を傷つけてしまう。
それに、私は今琢磨君無しでは生きられないかもしれない。
だって、もうしっかりと依存しているのだから。

「そう、教えてくれてありがとう」

琢磨君の言う救世主は恐らく私じゃない。
でも、私もまったく学校に行ってなかったわけでは無い。
私が助けてるという可能性もまだ残っている。
もし、私が知らない間に琢磨君を助けていたのなら、そんな嬉しい話はない。
そう思う。


結局自信回復。とまでは行かないまでも、琢磨君の話を聞けて少し気分は回復した。
私もその、琢磨君を助けた誰かさんみたいに本当に慣れたらいいな。
そう思うのだ。

とまあ、話が済んだところでお母さんを呼び戻す。
すると元気に下りてきた。
そこからは、私たちは団らんしながら一日を過ごした。

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