愛を秘めた外交官とのお見合い婚は甘くて熱くて焦れったい
ちょうど洗濯をしていた祖父を、父以上に驚かせてしまったのは悪かったと思う。
「自分が、小春に知らせたからだな」
うな垂れる祖父に、そうじゃないと否定した。
「内緒にされていたら、私、いくらおじいちゃんが相手でも怒っていたからね」
絶対に引けないと、父同様に祖父にも強気な態度を崩さない。
私が新婚だとか、千隼さんについて海外に渡ったばかりだとか、いろいろと考慮して躊躇する気持ちはもちろん理解できる。それは、私だって同じだ。
心の内を探り合うように見つめていたが、最終的に祖父は、父と同様に仕方がないと折れた。
残っていた家事を、私も手伝って手早く終わらせる。
それからリビングで向かい合わせに座った。話題は、今後についてだ。
「それでね、おじいちゃん。店を閉めたままにしておくのは、経済的にだんだん厳しくなるでしょ?」
「……まあ、そうな」
父の意向を、詳しくは把握していない。
ただ、家を出た私が言うのは無責任かもしれないが、閉店だけはなんとかして回避したい。
今後も経営を続けたいのなら、父の全快を待ってはいられない。
長年、三人で守ってきた店を手放すのはどうしても忍びなかった。
紅葉亭を存続させるためなら、私もなんだってするつもりでいる。その覚悟知ってもらいたくて、自分の思いや考えを語って聞かせた。
「嫁いだ身で勝手を言っている自覚はあるけど、私は紅葉亭をなくしたくないの」
現状と願望を合わせて考えれば導き出される答えは自然と絞られてくるが、それは私の力だけでは不可能だ。狡いとわかっていながら、祖父に情で訴えた。
「自分が、小春に知らせたからだな」
うな垂れる祖父に、そうじゃないと否定した。
「内緒にされていたら、私、いくらおじいちゃんが相手でも怒っていたからね」
絶対に引けないと、父同様に祖父にも強気な態度を崩さない。
私が新婚だとか、千隼さんについて海外に渡ったばかりだとか、いろいろと考慮して躊躇する気持ちはもちろん理解できる。それは、私だって同じだ。
心の内を探り合うように見つめていたが、最終的に祖父は、父と同様に仕方がないと折れた。
残っていた家事を、私も手伝って手早く終わらせる。
それからリビングで向かい合わせに座った。話題は、今後についてだ。
「それでね、おじいちゃん。店を閉めたままにしておくのは、経済的にだんだん厳しくなるでしょ?」
「……まあ、そうな」
父の意向を、詳しくは把握していない。
ただ、家を出た私が言うのは無責任かもしれないが、閉店だけはなんとかして回避したい。
今後も経営を続けたいのなら、父の全快を待ってはいられない。
長年、三人で守ってきた店を手放すのはどうしても忍びなかった。
紅葉亭を存続させるためなら、私もなんだってするつもりでいる。その覚悟知ってもらいたくて、自分の思いや考えを語って聞かせた。
「嫁いだ身で勝手を言っている自覚はあるけど、私は紅葉亭をなくしたくないの」
現状と願望を合わせて考えれば導き出される答えは自然と絞られてくるが、それは私の力だけでは不可能だ。狡いとわかっていながら、祖父に情で訴えた。