シェフな夫のおうちごはん~最強スパダリ旦那さまに捕まりました~
 ぽちゃんっとシャワー口から水滴の滴る音がお風呂の中に響く。
 私は浴槽に浸かってじっと身を縮めている。というよりは、明人さんに背後から抱かれていて動けない。

 ううう、恥ずかしい。でも、これも夫婦の役割なら仕方ないのかもしれない。どうせもう全部見られちゃったし、もういいや。
 って思うけどやっぱり恥ずかしい!!

「波留、どうした? そんなに固まって」
「い、いいえ、あの……狭いなって」
「そっか。もっとくっついていいよ」
「ひゃっ!?」

 明人さんは片腕を私の腰に巻きつけるようにしてぐいっと自分へ引き寄せた。ぴったり密着すると彼の顔がそばにあって、濡れた髪が当たる。

「ち、近すぎます……」
「君は変なことを言うなあ。毎晩となりで一緒に寝ているのに」
「だって、夜は暗いから……」

 明人さんは結婚してからどんどん遠慮がなくなってる気がする。最初はもう少し気を使ってくれていたのに、最近はいろんなことをしてくる。

 彼の指が私の顎をなぞって唇に触れたとき、思わず振り返ってしまった。

「あ、明人さん、こういうのは寝る前に……」
「無理」
「え?」

 彼は思いきり顔を傾けて私の唇にキスをした。


※明人の心情(デザートいただきます)
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