御曹司と再会したら、愛され双子ママになりまして~身を引いたのに一途に迫られています~【極甘婚シリーズ】
『船の中なら、誰かに会う心配はほとんどないからな』
 
なんと豪華客船での滞在はその代わりだという。船内はほとんど外国人ばかり、マスコミはおろか知り合いに会う心配もほとんどない。
 
だからといって、公園遊びの代わりが、豪華客船滞在だなんて。

やっぱり彼はスケールが違うと有紗は圧倒されている。
 
あり得ないと思うけれど、もちろん双子はそんなことは気にしていない。はじめて見るメリーゴーランドに目を輝かせている。

「おー! おー!」
 
康太が指を指して興奮して声をあげる。
 
有紗はふふふと笑った。

「メリーゴーランドだよ、こうくん。お馬さんがぐるぐるしてるね。まんま食べたら乗ってみようか」
 
ふたりを連れての外出は、有紗ひとりでは大変で、公園やスーパーがせいぜいだ。遊園地なんて夢のまた夢だった。
 
こうやって新しいものを見させてあげられるのが嬉しかった。

「ほら、見てこうくん。天井が空みたいになってる。虹がかかってるよ」
 
持参した幼児用のミールを食べさせながら有紗は康太に向かって話をする。

こんな機会は滅多にない。
 
そもそもお出かけがずいぶんと久しぶりだから、有紗の胸が自然と弾んだ。

「綺麗だね」
 
とそこで、向かいに座る龍之介が笑みを浮かべてこちらを見ていることに気がついて、有紗の頬が熱くなった。

「あ……すみません、私がはしゃいじゃって……」

「いや、嬉しいよ。今日は子供たちだけじゃなくて、君にも楽しんでほしいと思っていたからね」
 
そう言って彼は、圭太にミールを食べさせた。その優しい眼差しに、有紗の胸がとくんと鳴った。

「あーう!」
 
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