御曹司と再会したら、愛され双子ママになりまして~身を引いたのに一途に迫られています~【極甘婚シリーズ】
「ここ数日、私のことで騒がしくして申し訳ない。その件について取締役会が開かれる前に、君たちには私の口からきちんと説明させてくれ」
社員たちは、背筋を正して彼の言葉を待っている。
婚約破棄、愛人、隠し子とひどい言葉が並ぶ記事を見てもなお、彼への信頼は揺らいでいない。
すぐ近くで一緒に働いてきた者にとって、週刊誌の記事と目の前の彼、どちらが信用できるかはわかっている。
「まず、渡辺家の令嬢……これはここに在籍している渡辺詩織さんを指すのだろうが、彼女と婚約していたという事実はない。確かに以前縁談の話が持ち込まれたことはある。だが詳細は言えないが、すでにその話はなくなっている。婚約などという話はまったくの事実無根だ」
何人かがホッと息を吐いた。
「次に、秘書……つまりここにいる真山さんとの件だが、彼女との間に子供がいることは事実だ。だが記事にあるような愛人関係などではなく。真剣に付き合っていての結果だ。順序が逆になってしまったのは私の不徳のいたすところだ。だが後ろめたいことは一切ない。彼女とは近々結婚する」
龍之介が言い切ると、皆の視線が一気に有紗に集まった。
「結婚……真山さん、おめでとう」
隣に立つ同僚が、有紗の腕を掴み小さな声でいう。
他の者も皆あたたかい視線で有紗を見ていた。
その様子に、龍之介が微笑む。そしてまた真剣な表情に戻る。
「最後に、取引先であるJEDグループとの関係についてだが、今回の件について悪い影響は出ないと約束する」
その言葉に、有紗を含めた皆が安堵した。理由を言わなくとも信頼できる言葉だとわかるからだ。
「以上だ。……では行ってくる」
龍之介がそう言った時、秘書室に電話の音が響き渡った。
点滅しているランプは、大会議室の内線だ。
千賀が受話器を取る。
「はい、秘書室です。はい、いらっしゃいます。はい。え? ……そうですか。え? 真山を……ですか? ……お伝えします」
千賀が受話器を置いて龍之介を見た。
「大会議室に、社長以下取締役がおそろいです。副社長に来るようにと。……それから真山さんも一緒に」
その言葉に、一同息を呑む。
今日の取締役会は、龍之介が社長以下取締役たちに、事情を説明するために設けられた場だ。
社員たちは、背筋を正して彼の言葉を待っている。
婚約破棄、愛人、隠し子とひどい言葉が並ぶ記事を見てもなお、彼への信頼は揺らいでいない。
すぐ近くで一緒に働いてきた者にとって、週刊誌の記事と目の前の彼、どちらが信用できるかはわかっている。
「まず、渡辺家の令嬢……これはここに在籍している渡辺詩織さんを指すのだろうが、彼女と婚約していたという事実はない。確かに以前縁談の話が持ち込まれたことはある。だが詳細は言えないが、すでにその話はなくなっている。婚約などという話はまったくの事実無根だ」
何人かがホッと息を吐いた。
「次に、秘書……つまりここにいる真山さんとの件だが、彼女との間に子供がいることは事実だ。だが記事にあるような愛人関係などではなく。真剣に付き合っていての結果だ。順序が逆になってしまったのは私の不徳のいたすところだ。だが後ろめたいことは一切ない。彼女とは近々結婚する」
龍之介が言い切ると、皆の視線が一気に有紗に集まった。
「結婚……真山さん、おめでとう」
隣に立つ同僚が、有紗の腕を掴み小さな声でいう。
他の者も皆あたたかい視線で有紗を見ていた。
その様子に、龍之介が微笑む。そしてまた真剣な表情に戻る。
「最後に、取引先であるJEDグループとの関係についてだが、今回の件について悪い影響は出ないと約束する」
その言葉に、有紗を含めた皆が安堵した。理由を言わなくとも信頼できる言葉だとわかるからだ。
「以上だ。……では行ってくる」
龍之介がそう言った時、秘書室に電話の音が響き渡った。
点滅しているランプは、大会議室の内線だ。
千賀が受話器を取る。
「はい、秘書室です。はい、いらっしゃいます。はい。え? ……そうですか。え? 真山を……ですか? ……お伝えします」
千賀が受話器を置いて龍之介を見た。
「大会議室に、社長以下取締役がおそろいです。副社長に来るようにと。……それから真山さんも一緒に」
その言葉に、一同息を呑む。
今日の取締役会は、龍之介が社長以下取締役たちに、事情を説明するために設けられた場だ。