御曹司と再会したら、愛され双子ママになりまして~身を引いたのに一途に迫られています~【極甘婚シリーズ】
でも食べたことはない。ひと粒最低でも数千円する高級チョコだからだ。普通のOLの有紗に、とてもじゃないが手が出ない。
「美味しそう」
「はい、お土産」
龍之介がにっこり笑って箱を差し出す。
「ありがとうございます」
有紗は箱ごと受け取ろうとする。
ここからは、いつものやり取りだ。
彼は出先でちょくちょく手土産をもらう。そういうものは酒類ではない限り彼はそのまま有紗にくれる。秘書室の皆で分けるのだ。
給湯室へ置いておけば、ランチ後のデザートに皆喜んで持っていく。
箱を受け取ろうとする有紗に、龍之介はスッと箱を引いて首を振った。
「そうじゃなくて、ここで食べてくれ」
「……え?」
受け取ろうとした手をそのままに有紗が首を傾げると、龍之介がわけを説明する。
「少し事情があってね。このチョコの感想を私はいただいた相手に伝えたいと思っている。だから本来なら私が食べるべきなんだ。だが私は甘いものが苦手だ。だからチョコレート好きの君に、今ここで食べてほしい。そして感想をおしえてほしいんだよ」
そういうことか、と有紗は納得する。
「わかりました」
答えると彼はにこにことして再び有紗に箱を差し出す。有紗は端のチョコを摘んだ。
どこか楽しげに自分を見つめる彼の視線に、有紗の頬が熱くなる。彼に見られながら食べるのが恥ずかしかった。
口に入れると、途端に上品な甘さが口いっぱいに広がって、ほろ苦い芳醇な香りが鼻を抜ける。
有紗は目を見開いた。
さすがは世界中のセレブを虜にしていると言われるだけのことはある。
今まで食べたどのチョコレートよりも美味しかった。溶けていくチョコレートを飲み込むのが惜しいくらいだ。
「感想は聞くまでもなさそうだな」
龍之介がふっと笑って呟いた。
「すごく……美味しいです。甘いんですけど甘くないっていうか。カカオの香りがしっかりしてて!」
あまりの衝撃に有紗が少し興奮して言うと、龍之介が頷いた。そしてまた箱を有紗に向かって差し出した。
「もうひとつどうぞ」
「え? ……でも」
「美味しそう」
「はい、お土産」
龍之介がにっこり笑って箱を差し出す。
「ありがとうございます」
有紗は箱ごと受け取ろうとする。
ここからは、いつものやり取りだ。
彼は出先でちょくちょく手土産をもらう。そういうものは酒類ではない限り彼はそのまま有紗にくれる。秘書室の皆で分けるのだ。
給湯室へ置いておけば、ランチ後のデザートに皆喜んで持っていく。
箱を受け取ろうとする有紗に、龍之介はスッと箱を引いて首を振った。
「そうじゃなくて、ここで食べてくれ」
「……え?」
受け取ろうとした手をそのままに有紗が首を傾げると、龍之介がわけを説明する。
「少し事情があってね。このチョコの感想を私はいただいた相手に伝えたいと思っている。だから本来なら私が食べるべきなんだ。だが私は甘いものが苦手だ。だからチョコレート好きの君に、今ここで食べてほしい。そして感想をおしえてほしいんだよ」
そういうことか、と有紗は納得する。
「わかりました」
答えると彼はにこにことして再び有紗に箱を差し出す。有紗は端のチョコを摘んだ。
どこか楽しげに自分を見つめる彼の視線に、有紗の頬が熱くなる。彼に見られながら食べるのが恥ずかしかった。
口に入れると、途端に上品な甘さが口いっぱいに広がって、ほろ苦い芳醇な香りが鼻を抜ける。
有紗は目を見開いた。
さすがは世界中のセレブを虜にしていると言われるだけのことはある。
今まで食べたどのチョコレートよりも美味しかった。溶けていくチョコレートを飲み込むのが惜しいくらいだ。
「感想は聞くまでもなさそうだな」
龍之介がふっと笑って呟いた。
「すごく……美味しいです。甘いんですけど甘くないっていうか。カカオの香りがしっかりしてて!」
あまりの衝撃に有紗が少し興奮して言うと、龍之介が頷いた。そしてまた箱を有紗に向かって差し出した。
「もうひとつどうぞ」
「え? ……でも」