御曹司と再会したら、愛され双子ママになりまして~身を引いたのに一途に迫られています~【極甘婚シリーズ】
* * *
二年ぶりの天瀬商事副社長室は、有紗が去った日となにも変わっていないように思えた。
昨日、勤務先の花田商事に現れた龍之介は、有紗に本社への転勤を打診した。
驚く周囲に、彼は説明をした。
『以前彼女には、私の第一秘書をしてもらっていたんだよ。こちらに再就職していると知って、またお願いしたいと思ってね』
それに皆湧き立った。
『そうだったの⁉︎ さすがは真山さん』
『びっくりだけど、なんか納得』
『でも真山さんがいなくなるのは痛手ですね。もう海外からの発注も怖くないって思ってた矢先だから……』
その社員の懸念に、龍之介が本社から語学力と事務処理能力が確かな人材を派遣することを約束すると、一気に祝福ムードになった。
『よかったね、真山さん』
『考えてみたら、真山さんにこんな小さな会社はもったいもん』
『おいおい、それはないだろう』
困ったように笑う花田に、龍之介はあくまでも有紗の意思を尊重すると言ってくれて、無理強いはしないと約束した。
とにかく話をしようと言われ、今日は本社へ出社することになったのだ。
もちろん断るつもりだ。彼と一緒に働いて、双子のことを隠し通せるわけがない。
彼の子を、彼に言わずに秘密で生んだ。それ自体に後悔はしていないが、迷惑をかけたくないと思う。
既婚者の彼に、子供がいることがわかったら大問題になってしまう。
さらに言うと、子供たちを大人の事情に巻き込むのは嫌だった。
「待ってたよ」
応接スペースの向かいに座る龍之介がにっこりと微笑んだ。
二年ぶりの天瀬商事副社長室は、有紗が去った日となにも変わっていないように思えた。
昨日、勤務先の花田商事に現れた龍之介は、有紗に本社への転勤を打診した。
驚く周囲に、彼は説明をした。
『以前彼女には、私の第一秘書をしてもらっていたんだよ。こちらに再就職していると知って、またお願いしたいと思ってね』
それに皆湧き立った。
『そうだったの⁉︎ さすがは真山さん』
『びっくりだけど、なんか納得』
『でも真山さんがいなくなるのは痛手ですね。もう海外からの発注も怖くないって思ってた矢先だから……』
その社員の懸念に、龍之介が本社から語学力と事務処理能力が確かな人材を派遣することを約束すると、一気に祝福ムードになった。
『よかったね、真山さん』
『考えてみたら、真山さんにこんな小さな会社はもったいもん』
『おいおい、それはないだろう』
困ったように笑う花田に、龍之介はあくまでも有紗の意思を尊重すると言ってくれて、無理強いはしないと約束した。
とにかく話をしようと言われ、今日は本社へ出社することになったのだ。
もちろん断るつもりだ。彼と一緒に働いて、双子のことを隠し通せるわけがない。
彼の子を、彼に言わずに秘密で生んだ。それ自体に後悔はしていないが、迷惑をかけたくないと思う。
既婚者の彼に、子供がいることがわかったら大問題になってしまう。
さらに言うと、子供たちを大人の事情に巻き込むのは嫌だった。
「待ってたよ」
応接スペースの向かいに座る龍之介がにっこりと微笑んだ。