断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~

第47話 もぎとった確約

「それでだ、ハナコ嬢。シュン王子と一度話し合ってはもらえまいか? 理事長の名で呼びつけておいて、こんな頼みをするのは申し訳ないのだが」

 いきなり切り出された本題に、思わず口ごもっちゃった。
 予想通りの展開にため息しか出ないんですけど。

 それに申し訳ないって思うなら、初めっから言わないでほしいって感じ。
 こっちが断れっこないのはリュシアン様も承知のくせに。

「弁明だけでも聞いてやってはもらえんかのう? このまま執着を向け続けられるのは、ハナコ嬢にとっても心地よいものではないだろうて」

 う、それは確かにそうなんだけど。

 リュシアン様の口ぶりじゃ、話を聞いた上できっぱり断ってもいいってことかな?
 山田との対決が避けられないのなら、こっちが有利になるよう話を進めた方が賢明なのかも。

 返答を待つリュシアン様に見つめられながら、何を言うべきかを急いで頭の中で整理した。

「シュン様とお話しをするのなら、お願いしたいことが三つあります」
「うむ、言ってみなさい」

 静かにうなずいたリュシアン様。
 正直に言うけど、怒ったりしないでね!

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