断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~

第51話 仏の顔も三度まで

「ハナコ、今から帰るのか? よかったら少し話をしないか? 五分でも十分でもいい」
「そのくらいでした……」

 らって、言い終わる前に手を取られて。
 気づけばもう生徒会室にいた。書類を手にしたダンジュウロウが、めちゃ驚いた顔しているし。

「いきなりいなくなったと思ったら……シュン王子、一体何をなさっているのですか?」
「ハナコと十五分だけ休憩だ」

 座らされたソファの真横に、山田も当たり前のように座ってきて。
 ってか、いつの間にか時間が水増しされてるんですけど。

「ハナコ、転移酔いはしなかったか?」
「はい、特には」
「ならばよかった」

 ん? そういえば山田って、転移魔法で他人は運べないって言ってなかったっけ?
 なのに、一緒にここまで転移してきたよね。

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