断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~

第53話 矛盾って自分じゃ気づけない

 その日、学園から帰ってきた健太をつかまえて。ちょうどゆいなも一緒だったから、作戦会議につき合わせることにした。
 ゆいなはようやく謹慎が解けたから、今は普通に学園に通ってる。なのでモッリ家にも正面玄関から入って来られるようになったってわけ。

 で、ロレンツォとのことを改めて相談したんだけど。
 健太ってば呆れた顔して笑うだなんて、一体どういうコトよ?

「姉ちゃんってホント攻略対象ホイホイだよな」
「笑い事じゃないわよ。山田のコトだけでも頭が痛いって言うのに……」
「どうしてですかぁ? ゆいななら、テキトーに遊んでいろんなもの買ってもらっちゃうのにぃ」
「だったらゆいながなんとかしてよ。あんたがこのゲームのヒロインでしょ?」
「えー、イヤですよぉ。ゆいなの好きぴはけんたんだけですもん」

 健太とゆいなが、ねーって首を傾け合った。
 ちっ、リア充め。
 とにかく今は我慢するんだ華子。態度に出してひがんでるって言われても悔しいし。

 ふたりのコトは許したって未希には言ったけど。
 いつか健太が痛い目見ればいい、なんて心の底では思っていたり。
 なにせあのゆいなだからね。ほかにいいオトコが現れたら、あっさりそっちに(くら)替えしそう。

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