断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
「どうだ、ハナコ。卒業したらイタリーノに留学しないか?」
「留学を……?」
「ああ、俺も学園を出れば帰国できることになっている。それに合わせてついてくれば、ハナコに刺激的な体験を山ほどさせてやれるぞ」

 なにソレたのしそう!
 イタリーノだったらイケメンいっぱいいそうだし、理想の王子様が見つかるかもしんないし。
 何より、日本で叶えられなかった留学生活だもん。それがこの世界でも味わえるだなんて。

「か、考えさせていただいてもよろしいですか?」
「もちろんだ。冬休みにまず一度来てみないか? イタリーノはこの国に比べて暖かい。観光地にいろいろ連れて行ってやる」

 どうせ予定はがら空きだし、ここは思い切って行っちゃおうかしら。
 留学するなら街並みとか国の雰囲気とか、知っておいて損はなさそうだし?

「まずは父に相談してみませんと……」
「そんなものこの俺がどうにでもしてやる。これでも王子の立場だからな」

 ぐっと手を握られて、ちょっと早まったかなって思ったけど。

 駆け出した思いは止められなくって、心はもう留学でいっぱいになっちゃってる。
 向こうで恋人見つけちゃえば、ロレンツォを遠ざけることもできるだろうし。

 よし、これからは留学目指して頑張ろうかな。
 その前に卒業を迎えて、ゲームのエンディング無事にクリアしないとって感じ!
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