断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~

第71話 答え合わせはベッドの上で

 ベッドの中、体を起こしてしゃくしゃくとリンゴをかじっていたら。

「またそんな身にならないもんばっかり食べて。血が足りてないんだから、肉を食べなさい、肉を」
「そうだよ、姉ちゃん。もっと力が出るもの口にしないと」
「そんなこと言われても……」

 まだ微熱が続いてるし、あんま重たいもん口にする気分じゃないんですけど。

 今いる場所は王族専用の療養施設。
 あのあとここに担ぎ込まれて集中治療を受けてるんだ。

 銃弾が肩を貫通したものの、幸い命に別状はなくて。
 これも未希の回復魔法が適切だったおかげなんだよね。
 もう一生頭が上がらないよ。いや、これまでもずっとだったけど。

「にしてもあの土壇場で、姉ちゃんよく転移魔法が使えたよな」
「ほんと、ソレ。華子ってば昔から悪運だけは強いんだから」

 うん、自分でもそう思ってる。
 心臓直撃コースだった銃弾は、わたしが転移魔法を発動したおかげで致命傷にはならなくて。
 まさに火事場の馬鹿力ってヤツ?
 もっと華麗によけられたらよかったんだけど、わたしの実力じゃおしり半分分の移動が限界でさ。魔法が発動しただけでも奇跡って感じ。

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