断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
終章

第73話 桜散る散る卒業イベント1

 そして迎えた卒業式。
 わたしはいま在校生として見送る立場で出席してる。
 リハビリの日々で三学期はほとんど授業に出られなかったんだ。卒業試験を受けるまでもなく、あっけなく留年が決定したって感じ。

「……この感謝の言葉をもって挨拶を終らせていただきます。卒業生代表、ダンジュウロウ・ササーキ」

 体育館に大きな拍手が湧き起こる。
 卒業生代表挨拶は主席で卒業のダンジュウロウが務めることに。

 万年二位のダンジュウロウだったけど、実は山田も留年することになったんだ。
 山田の場合はテロ騒ぎの後処理で授業どころじゃなかったみたい。

 本来なら王様が仕切るところを、どうしても自分が前に出るって言ってきかなかったんだって。
 理由はわたしが撃たれて重傷を負ったから。
 国内に巣食うテロ組織の残党を、怒りマックスな山田がみるみるうちに検挙していったって話。

 そんなわけで今日学園を卒業するのは、ダンジュウロウとジュリエッタ、そしてロレンツォ王子の三人だけに。

 え? マサト?
 マサトは山田の護衛だからね。残党狩りにもお供して、やっぱり留年の()き目にあって。
 本人はあんま気にしてないみたいだったけど、まだ勉強するのかぁってトコだけため息交じりにぼやいてた。

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