クールな海上自衛官は想い続けた政略妻へ激愛を放つ
海雪の呼吸が一瞬止まり、それから小さく「え?」と戸惑いの言葉を舌に乗せる。
その少し薄い子猫のような舌を自らのものと絡め、俺は海雪の口内をたっぷりと味わう。そのままキスを永遠にだって続けられるけれど、伝えないといけないことがある。名残惜しみつつ唇を離し、今度は小さな手を握りじっと目を見つめる。
海雪の綺麗な瞳が潤んでいる。俺は視線を逸らさぬまま、言葉を紡ぐ。
「ほとんど一目ぼれだった、海雪。最初から君を女性として愛してた」
「最初……から?」
ん、と俺は苦笑した。
「どう声をかけたらいいのかいつも考えてた。意味もなく高尾の執務室に顔を出したり……秘書だった海雪の顔を見るために」
海雪の綺麗な瞳が丸くなる。
愛くるしい仕草に胸が切なく甘く痛む。
「そんなときに、君との政略結婚を高尾から打診された。俺はとっくに天城本家から勘当されていたんだが」
「勘当……って」
「家族と折り合いが悪いのは知っていただろ? だから高校卒業とともに反対されながらも防医に入った。海自を選んだのも、万が一家族から連絡があっても無視できるからだ。海に出ていたと言えば、それでいいから」
海雪は真剣に俺の話を聞いている。
「君と結婚するため、一時的に天城家と復縁した。それを提案したのは高尾だよ。海雪を、妹をあの家から助けてくれって、そのためなら何でもするって俺に頭を下げた」
「雄也さん、……が」
海雪はぼうぜんとそう言って、それから小さく「妹……」と呟いた。
「妹だと、思って……いてくださったんですね」
「当たり前だろう。あいつにとって君は、いつだって大切な家族だった」
海雪の目に涙が浮かぶ。彼女は素直に俺に抱き着いてくるから、その背中を優しく撫でる。
「それで……俺は、君が俺を男として意識していないのは重々承知で君と結婚した。いつか、いつか君が」
そっと海雪の薄い背中を撫でる。愛おしいと全身の細胞が叫んでいる。
「いつか君が、俺に恋してはくれないかって」
「――……!」
海雪がばっと顔を上げる。俺は微笑み、頬にキスを落とした。
「愛してる、海雪。すまない、最初からちゃんと説明しておけばよかったのに」
「で、でも」
海雪は戸惑いをそのかわいらしいかんばせに浮かべた。
「でも、柊梧さん、最初はとってもそっけなくて……」
言われると思った。
その少し薄い子猫のような舌を自らのものと絡め、俺は海雪の口内をたっぷりと味わう。そのままキスを永遠にだって続けられるけれど、伝えないといけないことがある。名残惜しみつつ唇を離し、今度は小さな手を握りじっと目を見つめる。
海雪の綺麗な瞳が潤んでいる。俺は視線を逸らさぬまま、言葉を紡ぐ。
「ほとんど一目ぼれだった、海雪。最初から君を女性として愛してた」
「最初……から?」
ん、と俺は苦笑した。
「どう声をかけたらいいのかいつも考えてた。意味もなく高尾の執務室に顔を出したり……秘書だった海雪の顔を見るために」
海雪の綺麗な瞳が丸くなる。
愛くるしい仕草に胸が切なく甘く痛む。
「そんなときに、君との政略結婚を高尾から打診された。俺はとっくに天城本家から勘当されていたんだが」
「勘当……って」
「家族と折り合いが悪いのは知っていただろ? だから高校卒業とともに反対されながらも防医に入った。海自を選んだのも、万が一家族から連絡があっても無視できるからだ。海に出ていたと言えば、それでいいから」
海雪は真剣に俺の話を聞いている。
「君と結婚するため、一時的に天城家と復縁した。それを提案したのは高尾だよ。海雪を、妹をあの家から助けてくれって、そのためなら何でもするって俺に頭を下げた」
「雄也さん、……が」
海雪はぼうぜんとそう言って、それから小さく「妹……」と呟いた。
「妹だと、思って……いてくださったんですね」
「当たり前だろう。あいつにとって君は、いつだって大切な家族だった」
海雪の目に涙が浮かぶ。彼女は素直に俺に抱き着いてくるから、その背中を優しく撫でる。
「それで……俺は、君が俺を男として意識していないのは重々承知で君と結婚した。いつか、いつか君が」
そっと海雪の薄い背中を撫でる。愛おしいと全身の細胞が叫んでいる。
「いつか君が、俺に恋してはくれないかって」
「――……!」
海雪がばっと顔を上げる。俺は微笑み、頬にキスを落とした。
「愛してる、海雪。すまない、最初からちゃんと説明しておけばよかったのに」
「で、でも」
海雪は戸惑いをそのかわいらしいかんばせに浮かべた。
「でも、柊梧さん、最初はとってもそっけなくて……」
言われると思った。