好きだなんて、【完】

「こんなにお互い思いあってるなんて思わなかった。無条件に迎えられる明日なんてないって気づいんだ。今まで、苦しめて、ごめんな。」



「それって」




「凪の気持ちを認める。しずくちゃんのこと、幸せにしろよ」




俺の肩にポンッと手を置いて病室を去っていた社長



これって…しずくに気持ちちゃんと伝えて良いってことだよな。




「俺、兄貴の気持ち薄々気づいてた。…ちゃんとしずくには振られたから」


「え、」








「あんたたち2人とも、右手だけ怪我してるでしょ?それはね、必死にお互いがお互いの頭を守ったからだよ」



つららは優しく笑う



「俺、なんの記憶もなくて…」




「私も…何も覚えてない」







「それくらい本能でお互いが大切なんだよ。」


< 156 / 161 >

この作品をシェア

pagetop