好きだなんて、【完】
「こんなにお互い思いあってるなんて思わなかった。無条件に迎えられる明日なんてないって気づいんだ。今まで、苦しめて、ごめんな。」
「それって」
「凪の気持ちを認める。しずくちゃんのこと、幸せにしろよ」
俺の肩にポンッと手を置いて病室を去っていた社長
これって…しずくに気持ちちゃんと伝えて良いってことだよな。
「俺、兄貴の気持ち薄々気づいてた。…ちゃんとしずくには振られたから」
「え、」
「あんたたち2人とも、右手だけ怪我してるでしょ?それはね、必死にお互いがお互いの頭を守ったからだよ」
つららは優しく笑う
「俺、なんの記憶もなくて…」
「私も…何も覚えてない」
「それくらい本能でお互いが大切なんだよ。」