御曹司は高嶺の花に愛を刻む
「いや、さっきから何か思い詰めた顔してたから」

「耐えてんだよ。襲わないように。」

本当にそれだけ?

そう言って、陽平はしゃがみ込んで、地面を覗き込む。

私も隣でしゃがんで、そっと陽平の背中に手を添えた。

「自分が、選んだドレスを着させて、メイクもさせて。喜んでくれて。くそ似合ってるし。破壊力が半端ねぇ。着させた瞬間から、脱がしてやりたくて仕方ねぇ。
ディナーの味なんか、全然わかんなかった」

褒めながら、いじけてる。

でも実は私もだ。
今日の陽平は一際カッコいい。
あんだけイケメンに抵抗があったのにも関わらず、こんなに綺麗な男性と恋に落ちるなんて思いもしなかった。

世界一カッコイイと思う。
中身が伴ってるから、より一層。

離れたくない。
この先、ずっと一緒という証しが欲しい。

私はいつの間にか、欲張りになってしまった。
これ以上、陽平に何を求めているのか。


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