幼なじみの不器用な愛し方
歯の浮くような台詞を、有斗はいとも簡単に言ってのける。

有斗の言っている意味をようやく理解して、湯気が出るんじゃないかってくらい顔が熱くなった。




「美月、今日泣いた?」

「え゛っ」


帰りがけに買ってきたフルーツを切り分け、お皿をテーブルに置いた時。

先に床に腰掛けた有斗が、わたしの顔を見上げて言った。


「え゛って、何その反応」

「え、えーっと……」


すっかり忘れていたけれど、そうだ。わたしの目、腫れてるんだった。

比較的マシになったとは言え、いつもより腫れぼったいまぶたに有斗が気付かないはずがなかった。

何と答えたものか。今の反応から、昨日ここで泣いたのとは別だってことは絶対にバレた。


「……学校で、ちょっと」

「ちょっとって何だよ?」


腕を引かれて、有斗の隣に座らせられる。

そこに生まれる距離感が今までとは違って、胸がキュッとなった。


「……わたしを好きだって言ってくれた人に、わたしは有斗のことが好きだって伝えたの」

「……え?」


面食らったような表情に、わたしは言葉を続ける。
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