幼なじみの不器用な愛し方
「美月の靴箱な、平均身長くらいの女だったらちょうど目線の高さなんだよ。

……だから、美月より10センチくらい身長の低いお前は、見えなかったんだろ? 靴箱の奥に設置したこのカメラに」


わたし以外の手で開けられた、わたしの靴箱。

映像には、見切れた頭と、伸ばされた腕しか映っていなかった。


「そ……そんなの、わたしだっていう証拠はないじゃん! わたしくらいの身長の子なんか他にもいるし、ガラルの香水だって、ちょっと頑張ったら高校生にだって買えるよ? わたしだけじゃないよ!」


必死に否定する声も、空虚に聞こえてしまう。

わたし達はもう、確信を持ってここにいるんだよ、メグちゃん……。


「ここまで来て言い逃れしようとすんのもすげーけどさ、何言っても無意味だよ。香水に映像、俺の中では状況や証拠が揃いすぎてる」

「そんな……理不尽だよっ」

「理不尽っつーのは、見えないところから嫌がらせされ続けた美月の台詞だと思うんだけどな。

それに、美月がただの幼なじみだって言った瞬間に明らかに女の顔をするようなやつを、俺は信用出来ない」
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