【書籍&コミカライズ作品】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~【第三部完結】
ヴィルの周りから何やら黒いオーラが見えるような……陛下も何をお考えになってるか分からないお人だものね。
軽い気持ちで言ってるのか、何か思惑があるのか。
でも子供たちが売られていた国だから、私も国内を見てみたい気持ちもある。
「少し観光するくらいなら大丈夫よ。それ以上はソフィアもいるし、大人しくして帰る時を待ちましょう」
「そうだな。あそこは我が国のように教会などは元々ないが、火の神信仰が強く、そういった考えや戦が頻繁に起こる事から血気盛んな民も多い」
「そうね……活火山があるのよね?ビシエラ山だったかしら。そこに王城も建てられていると図を見ながら学んだわ。敵が攻めて来ても火の神が守ってくれるからそこに建てたって。そのくらい信仰が深い国なのだと」
私はオリビアが学んでいた知識があったので、ドルレアン国については頭に入っていた。
ドルレアン国の言葉もある程度は話す事が出来る。
王妃殿下の母国ですものね……真っ先に学んだ記憶があるわ。
きっとヴィルも話せるはず。
「ああ、活火山のおかげで、あの国は年がら年中暑い。我が国との気温差も気を付けなければ」
「そうね。温泉があれば入りたいところなんだけど」
「それは……!」
「私も入りたーい!」
ヴィルが何かを言いかけたところでマリアが話に入ってきて、ソフィアも温泉に入りたいとワクワクした表情を見せた。
ソフィアが入りたいなら入らないとね!
温泉があるといいのだけど……楽しみになってきたわ。
そんな話をしながら、船は順調にドルレアン国に向かい、やがて私たちの目の前にはビシエラ山が見えてきてドルレアン国の国土が目に入ってくる。
そして港に停泊する時にはレジェク殿下や諸侯達がズラリと並んでいるのが見え、いよいよ上陸の時なのだと私の胸は緊張と楽しみでドキドキが止まらなかったのだった。