【書籍&コミカライズ作品】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~【第三部完結】
「ふうっ……!ひとまずここにいる人は手当て完了かしら」
「ご苦労様、オリビア。よく頑張ったね」
「ヴィルもね。それにラスも、とても助かったわ!ありがとう」
私がお礼を言うと、ラスは頬を赤く染めてプイッと背中を向けてしまう。
「べ、べつに……言われた通りにやっただけです」
「ふふっ、そうよね。ありがとう」
「だからっ……!」
あんまりツンデレみたいな態度をするので、思わず笑ってしまう。
美少年でツンデレ……イザベルとはまた違った良さがあるわね。
「私からも礼を言わせてください。民の為にここまでしていただき、感謝します」
「いいのよ!それにマリアも頑張ってるし」
私たちが怪我人の手当てに勤しんでいる間、マリアはずっと力を使って何かをしている様子だった。
体がほんのり光っているから聖力を使っているのよね……中から出てくる煙が抑えられているので、イザベルたちが無事に戻って来られるようにしてくれているに違いない。
真剣な姿に声をかけるのも憚られて、見守る事しか出来ないけれど。
そんな事を思っていると、突然彼女の体の光りが消えたと同時に、坑道の中から人命救助に向かったイザベル達が戻ってきた姿が目に入ってきたのだった。