【書籍&コミカライズ作品】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~【第三部完結】
「ソフィアを返して!!!!」
なぜだ――――ただの孤児に、どうしてそこまでムキになる?
理解出来ない感情に、僕の頭にほんの少し動揺が生まれた。
そこへハミルトン王国の面々がやってきて、ソフィアを連れて行かせまいと、必死の抵抗をみせてくる。
「ソフィアにはずっとゼフを付けていたのでこの日まで動けなかっただろう?」
そうだ。このゼフリーという護衛は常にソフィアの側にいて、夜はこの部屋を護衛しているので、王太子の言う通りなかなか彼女に近づく事ができなかった。
彼の素性は国で調査中だけど、恐らくこの身体能力と瞳は……ハミルトン王国出身の者ではないだろう。
イザベル嬢、ニコライ卿、ゼフリーの三人を相手にするのは、さすがの僕でも骨が折れる。
とっとととんずらしたいなと思っていたところに、マリアの声が響き渡った。
「スト――――ップ!!!」
彼女の声に、ここにいる人間みんな体が動けなくなってしまう。
どうやら聖女というのはだてじゃないらしい……声にまで聖力が宿るなんて。
声も上手く発する事が出来ない。
そんな彼女が僕に向かって面白い事を言い始める。
「あんた、気付いてないでしょうけど、体に小さな病を発病してるのよ」