【書籍&コミカライズ作品】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~【第三部完結】
ヴィルと小声でやり取りをしている間も、どんどん祭壇の方へ追いやられていくので、退路がなくなっていく。
すると、私たちを取り囲んだ瞬間に地震はおさまっていき、ますます窮地に追い込まれてしまう。
(ウソでしょう……こんなにタイミングがピッタリな事、ある?)
(マズいな。完全に我らが神の意に反するものとされている。謀反人のようなものだ)
「おおお、やはりこの者たちは我が国にとっては災いでしかないのだ!神に捧げなくては!!」
ちょっと……神に捧げるって、生贄ってこと?!!
国王陛下の方を見ると、物凄く醜悪な顔をして笑っていた……そういう事ね。都合の悪い存在はさっさと追い出すか消してしまえというわけ。
多勢に無勢でやり返せないのが悔しくて堪らない。
どうせ捕まるならと、国王に向かって言いたい事を言ってやったのだった。
「何が神の鼓動よ、何が神の怒りよ。全部偶発的なものじゃない!!くだらないものに振り回されてたまるものですか!!!」
「黙れ!!神を愚弄する女は死、あるのみ!!」
「待ちなさい!!!!」
私たちの言い合いに、マリアがストップをかけた。
彼女の声には聖力がこもっているようで、ひと声で皆を黙らせてしまう。
「私はハミルトン王国の聖女……このような所業は人の道に反する事です。神がお許しになるわけがない」
「だ、黙れ、小娘!!神を騙るとは、重罪だぞ……神が許さないという証拠を見せろ!でなくば似非聖女として名を残すことになる……!!」