【書籍&コミカライズ作品】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~【第三部完結】
「レジェク殿下、マリアの言う通り、国の立て直しは大変でしょうが……」
「ヴィルヘルム殿下、ご心配は無用です。私の力でもっといい国にしていきますよ」
「トップが変わったのだから、アレクシオス陛下からの親書の内容は白紙になるの?」
私がヴィルに尋ねると、ヴィルは意地悪な顔で笑いながら「どうかな」と言い放つ。
「全てはレジェク殿下次第でしょう」
「手厳しいな。あなた方が手を結びたいと思うような国を作ってみせます」
「期待してます」
ヴィルとがっちり握手をしたレジェク殿下の顔は、ここに来た時とは打って変わってスッキリとしていた。
その表情に、何となくこの国の未来は明るいんじゃないかと思える事が嬉しい。
あの国王のままなら人身売買の件も進展はなさそうだし、石炭の件も色々と問題だらけだったものね。
私たちは殿下やドルレアン国の要人と挨拶を交わし、船へと乗り込んだ。
今度この国に来た時には、全く違う国に生まれ変わっているといいな……そんな願望を抱きながら、ドルレアン国の人々が見えなくなるまで船上から手を振り続けたのだった。
「あっという間に見えなくなっちゃったわね」
「あっという間……」
ソフィアは遠くを眺めながら少し寂しそうな表情をしていた。
「近いからまた来る事が出来るわ。水遊び、楽しかったものね」
「うん!また遊びたいっ」