婚前どころか、フリですが ~年下御曹司?と秘密の溺甘同居~
ちょっと待って、この展開はまずいんじゃないの? 翔くんが雄の顔をしてる。そのまま、彼の片手はこちらの背もたれへ。逃げられないほぼ2人きりの空間。次第に、顔と顔の距離がなくなっていく。
え、キス!? ダメだよ、キスは。もう分かったから、私はしっかりあなたを意識してるから!ただの後輩だなんて思えないくらい、今日の翔くんはジェントルマンでずるいよ。こんなの、ドキドキしない方が無理!!
でも、1ミリでも私が動けば触れそうな唇が目の前で、喋れない。いや、そうでなくても、そんな恥ずかしいこと言えないって!
これから同じ家に帰るのに?毎日会社では普通の先輩後輩やらなきゃいけないのに?ほぼ四六時中一緒にいる相手なのに。あなたを男として意識しています。なんて誰が言えるの!
私が頭をフル回転、翔くんがキスをしようと端正な顔を傾ける間数秒。彼は寸前で動きを止めて、すっと顔を離した。
「すみません。 手は出さないと誓ったのに。 出そうになりました」
ほんとにね!危なかったよ、驚いて体固まっちゃって拒否できなかった。無意識に止めていた呼吸を思い出して小さく深呼吸。
「翔くん。 私はもう翔くんのこと、弟みたいなんて思ってないよ。 でも恋愛対象かどうかは別。 年下の子を好きになったことがないの。だから今後もないと――」
「俺は、小春さんにかけられる迷惑なら喜んで受けます。 それぐらい好きってことです」
遮るように言って私を見据える。真っ直ぐな瞳が逃さないとギラギラしていた。
「年下は恋愛対象外なんて、そんなのどうってことないです。俺が例外になってみせますから、小春さんは覚悟しててくださいね」
「生意気だね、全く」
「生意気な後輩に任せて、お酒も食事も好きなものなんでも言ってください」
「…分かったよ」
え、キス!? ダメだよ、キスは。もう分かったから、私はしっかりあなたを意識してるから!ただの後輩だなんて思えないくらい、今日の翔くんはジェントルマンでずるいよ。こんなの、ドキドキしない方が無理!!
でも、1ミリでも私が動けば触れそうな唇が目の前で、喋れない。いや、そうでなくても、そんな恥ずかしいこと言えないって!
これから同じ家に帰るのに?毎日会社では普通の先輩後輩やらなきゃいけないのに?ほぼ四六時中一緒にいる相手なのに。あなたを男として意識しています。なんて誰が言えるの!
私が頭をフル回転、翔くんがキスをしようと端正な顔を傾ける間数秒。彼は寸前で動きを止めて、すっと顔を離した。
「すみません。 手は出さないと誓ったのに。 出そうになりました」
ほんとにね!危なかったよ、驚いて体固まっちゃって拒否できなかった。無意識に止めていた呼吸を思い出して小さく深呼吸。
「翔くん。 私はもう翔くんのこと、弟みたいなんて思ってないよ。 でも恋愛対象かどうかは別。 年下の子を好きになったことがないの。だから今後もないと――」
「俺は、小春さんにかけられる迷惑なら喜んで受けます。 それぐらい好きってことです」
遮るように言って私を見据える。真っ直ぐな瞳が逃さないとギラギラしていた。
「年下は恋愛対象外なんて、そんなのどうってことないです。俺が例外になってみせますから、小春さんは覚悟しててくださいね」
「生意気だね、全く」
「生意気な後輩に任せて、お酒も食事も好きなものなんでも言ってください」
「…分かったよ」