余命2年の初恋泥棒聖女は、同い年になった年下勇者に溺愛される。
「こりゃ酷い」
ゼフは切れ長の目を一層細めて青年の容体を確認していく。その瞳もまた薄茶色。理知的だが、その言動から気さくな印象も抱かせる。一行の中ではビルに並ぶ美男。年齢は21歳だ。
「ゼフ、彼の容体は?」
エレノアはゼフの向かいに腰をおろした。彼はそれを合図に説明をし始める。
「負傷しているのは左上腕部と、右腰のあたり。どちらの傷も深く、出血も酷い」
「ありがとう。それでは、わたくしは腰を。ゼフは腕を頼みます」
「かしこまりました」
ゼフは頭を下げるなり緑色の魔法陣を展開した。
彼は甲冑姿で背中には槍をさしている。そんなふうにしていかにもな騎士らしい風体をしているが、その本業は『治癒術師』であるのだ。剣で自衛しつつ治療も行う。役回りとしてはそんなイメージだ。
「大丈夫。直ぐに良くなりますよ」
エレノアも彼に続いて緑色の魔法陣を展開させた。青年の表情が時を経るごとに和らいでいく。
「さっすが~」
ミラがゼフを冷やかす。彼はそれを擽ったそうに受けた。仲のいい先輩と後輩。エレノアの目にはそんなふうに映る。
「ねえ、ゼフさん。この人は賊にやられたんですか? それともモンスター?」
「モンスターだろうな。ほら見ろ、ここに残滓がある」
彼が指し示したあたりには紫色の靄のようなものが漂っていた。
ゼフは切れ長の目を一層細めて青年の容体を確認していく。その瞳もまた薄茶色。理知的だが、その言動から気さくな印象も抱かせる。一行の中ではビルに並ぶ美男。年齢は21歳だ。
「ゼフ、彼の容体は?」
エレノアはゼフの向かいに腰をおろした。彼はそれを合図に説明をし始める。
「負傷しているのは左上腕部と、右腰のあたり。どちらの傷も深く、出血も酷い」
「ありがとう。それでは、わたくしは腰を。ゼフは腕を頼みます」
「かしこまりました」
ゼフは頭を下げるなり緑色の魔法陣を展開した。
彼は甲冑姿で背中には槍をさしている。そんなふうにしていかにもな騎士らしい風体をしているが、その本業は『治癒術師』であるのだ。剣で自衛しつつ治療も行う。役回りとしてはそんなイメージだ。
「大丈夫。直ぐに良くなりますよ」
エレノアも彼に続いて緑色の魔法陣を展開させた。青年の表情が時を経るごとに和らいでいく。
「さっすが~」
ミラがゼフを冷やかす。彼はそれを擽ったそうに受けた。仲のいい先輩と後輩。エレノアの目にはそんなふうに映る。
「ねえ、ゼフさん。この人は賊にやられたんですか? それともモンスター?」
「モンスターだろうな。ほら見ろ、ここに残滓がある」
彼が指し示したあたりには紫色の靄のようなものが漂っていた。