愛のない政略結婚で離婚したはずですが、子供ができた途端溺愛モードで元旦那が迫ってくるんですがなんででしょう?
「琳汰朗は?」

「お義母さんが面倒見てくれてる。
みんなに可愛い、可愛い言われて得意満面になってたよ」

「あの子は……」

私の口からため息が落ちていく。
琳汰朗はロボットなんて呼ばれていた宣利さんの子供かと疑いたくなるほど、周囲に愛嬌を振りまく。
おかげでその愛くるしい顔立ちもあって、天使かと大人気だ。
でも、それが本来の宣利さんだったんじゃないかと思うんだよね。

琳汰朗の育児に宣利さんの祖父母と両親には口を挟ませていない。
祖父は大事な跡取りだと早速英才教育をしようとしてきたが、宣利さんがシャットダウンした。

『琳汰朗は僕たちの子供ですが、跡取りではありません。
未来は自由に選ばせる。
後を継ぎたいといえば継がせますが』

初節句の日、うるさい祖父にきっぱりとそう言い切った宣利さんは格好よくて、惚れ直した。

「今日のドレスも綺麗だね。
また、求婚していい?」

ちゅっと宣利さんが唇を重ねてくる。
今度は時間がたっぷりあるから、ドレスはフルオーダーした。
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