愛のない政略結婚で離婚したはずですが、子供ができた途端溺愛モードで元旦那が迫ってくるんですがなんででしょう?
こんなに私を心配してくれる人が、拒否なんてありえない。
そう信じて、そろりと再び口を開く。
「……妊娠、しました」
それでも目を逸らす。
私から出た声は酷く小さくて、消え入りそうだった。
「え?」
聞こえなかったのか――それとも理解できないのか、一声発して宣利さんは一度、大きく瞬きをした。
「すまない。
もう一度、言ってくれるか」
ばくん、ばくんと心臓がバウンドしそうなほど大きく鼓動する。
末端から血の気が引いていって、震える指先をもう片方の手で掴んだ。
周囲の声が遠い。
まるでこのテーブルだけ、別の世界みたいだ。
静かに、小さく深呼吸し、言葉を紡ぐ。
「……妊娠、したんです」
細い私の声は、細かくビブラートしていた。
「わかった」
私の答えを聞き、宣利さんが重々しく頷くのが見えた。
それはどういう意味の〝わかった〟なんだろう。
「復縁しよう」
それは予想どおりといえば予想どおりの言葉だった。
誠実な彼だ、自分の子を身籠もっている私を、放っておくはずがない。
「あの。
責任とか、取っていただく必要はないので。
十分な慰謝料をいただいてますし」
そう信じて、そろりと再び口を開く。
「……妊娠、しました」
それでも目を逸らす。
私から出た声は酷く小さくて、消え入りそうだった。
「え?」
聞こえなかったのか――それとも理解できないのか、一声発して宣利さんは一度、大きく瞬きをした。
「すまない。
もう一度、言ってくれるか」
ばくん、ばくんと心臓がバウンドしそうなほど大きく鼓動する。
末端から血の気が引いていって、震える指先をもう片方の手で掴んだ。
周囲の声が遠い。
まるでこのテーブルだけ、別の世界みたいだ。
静かに、小さく深呼吸し、言葉を紡ぐ。
「……妊娠、したんです」
細い私の声は、細かくビブラートしていた。
「わかった」
私の答えを聞き、宣利さんが重々しく頷くのが見えた。
それはどういう意味の〝わかった〟なんだろう。
「復縁しよう」
それは予想どおりといえば予想どおりの言葉だった。
誠実な彼だ、自分の子を身籠もっている私を、放っておくはずがない。
「あの。
責任とか、取っていただく必要はないので。
十分な慰謝料をいただいてますし」