腹黒王子とめぐるの耽溺日誌
「……一年前、ある女子学生が不慮の事故で入院を余儀なくされたのは知っているかい?」
「あ、上からたまたま花瓶が落ちてきたって話ですか?入学早々に起こった事だし、私の隣のクラスだったから凄い話題になってたなぁ」
女子生徒が中庭を歩いていたら、上から花瓶が落ちてきて頭に直撃したというショッキングな出来事があった。
なんでも花瓶は窓際のギリギリに置いていたらしく、強風にあおられた結果不運な事故にあってしまったって当時は聞いていたけれど。
「花瓶が置いてあったのは当時二年生だった真島のクラスなんだ」
「なっ……ま、まさか、真島さんが……花瓶を…?」
「そうだ……最初の方は目撃した生徒から報告もあったんだが、全て揉み消されてる」
これにはかなり驚いた。
まさか一年前のあの出来事にも生徒会が関わっていたなんて…
「なるほどね……真島はその子に恨みでもあったのか?」
「いや、真島は自分から率先してやるタイプじゃない……十中八九、立花の指示だろう」
「ならなんで立花はその子に?」
「……立花は隼瀬の周りに人が集まるのを毛嫌いしていた。その女生徒は隼瀬と交流があったと言われているんだ」
向坂君と谷口先生が話していた時だった。
突然、教室の扉がバンッ!!と大きな音を立てて開かれた。
(不味い、誰かに気づかれた!?)
全員が一斉に扉の方に注目する。
そこには、目を見開いて谷口先生を凝視する意外な人物がいた。
「あ、上からたまたま花瓶が落ちてきたって話ですか?入学早々に起こった事だし、私の隣のクラスだったから凄い話題になってたなぁ」
女子生徒が中庭を歩いていたら、上から花瓶が落ちてきて頭に直撃したというショッキングな出来事があった。
なんでも花瓶は窓際のギリギリに置いていたらしく、強風にあおられた結果不運な事故にあってしまったって当時は聞いていたけれど。
「花瓶が置いてあったのは当時二年生だった真島のクラスなんだ」
「なっ……ま、まさか、真島さんが……花瓶を…?」
「そうだ……最初の方は目撃した生徒から報告もあったんだが、全て揉み消されてる」
これにはかなり驚いた。
まさか一年前のあの出来事にも生徒会が関わっていたなんて…
「なるほどね……真島はその子に恨みでもあったのか?」
「いや、真島は自分から率先してやるタイプじゃない……十中八九、立花の指示だろう」
「ならなんで立花はその子に?」
「……立花は隼瀬の周りに人が集まるのを毛嫌いしていた。その女生徒は隼瀬と交流があったと言われているんだ」
向坂君と谷口先生が話していた時だった。
突然、教室の扉がバンッ!!と大きな音を立てて開かれた。
(不味い、誰かに気づかれた!?)
全員が一斉に扉の方に注目する。
そこには、目を見開いて谷口先生を凝視する意外な人物がいた。