お嬢様は今日も美しい

「所用のために母と廊下を歩いていたら、ちょうどローシャス公爵令嬢が一人庭園のテーブルについているのが見えた。一時間ほどしてまた通ると同じように一人でいるところを見かけて、気になった母が声をかけたんだ。訳を聞くと約束したはずの王太子が来ない。連絡すらないから帰るに帰れないというので、お前と連絡が取れるまで母と一緒にお茶をしながら待っていたんだ」

 ギロッとねめつける殿下の鋭い目つきに王太子はタジタジになる。
 
 どこで見ていたか知りませんが、そんなバカげたことをやる前に姿を現してほしかったですね。
 あれからほどなくして、執務が忙しく手が離せないと連絡は来ましたけれど。大方、それも苦肉の言い訳で執事の采配だったのでしょうね。

 月に何度か行われるお茶会という名の婚約者同士の交流会。

 それ以降、お茶会はなくなりました。


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