お嬢様は今日も美しい
「王女殿下がお生まれになってから、陛下が側妃様のもとに、足繁く通っていらっしゃると喜んでおいででしたものね」
件の日、お嬢様を心配して下さった側妃様がお話しになったのは、ご自分のお子様のことでした。今年十歳になられる王女殿下と陛下とのエピソードの数々。内容はとても微笑ましいものでございました。
ただ、いかにご自分の子供が陛下から愛されているか、ご自分のことを大事に思ってくれているかなど……時折、毒ともとれるような優越感を潜ませながらではありましたが。
これがただ単に惚気だったのか、王太子の婚約者であるお嬢様に対しての嫌味だったのか、牽制だったのか……
「第一王子殿下はしっかりしたお方のようだから、これからは安泰ではないかしらね。収まるところに収まったような感じがするわ」
「そのほうがしっくりくるような気がしますね」
王太子は廃嫡となり今は謹慎の身。
再教育をして結果次第で今後の身の振り方が決まるそう。
当然ながら次の王太子は第一王子殿下に決定したようです。
ダンスパーティーでの采配を見れば至極妥当です。元王太子殿下よりも何倍も相応しいでしょう。