【完結】私とコンビニ吸血鬼~春夏秋冬、ピュアな初恋片想い~

 あぁ思い返してばっかりじゃなくて、インフルエンザの家族みんなのこと考えなきゃ。
 長女は大変だよ。

「これ……と、これ……」

 私はポカリやパウチのお粥、アイスや飲むゼリー、おにぎりなんかを大量にかごに入れた。
 病人三人と私の分、結構な量になる。
 
 やったぁ……今は店内に誰もいない。
 私は足早に吸血鬼の待つレジに行く。
 いっぱいスキャン大変そうで、申し訳ないけどレジにいる時間が長いから嬉しいな。

 あ、青白い顔もかっこいい。

「あれ、御家族で体調が悪い人がいるのかな?」

「はい……家族みんな、インフルエンザでちょっと……ごめんなさい」

 私ももう保菌者かもしれないし、店に来ちゃってごめんなさい、っていう気持ち。

「大変だね! 謝る事じゃないよ~店のみんなもみんな倒れちゃってさ。すごく流行ってるよね」

「えーそうだったんですね、じゃあずっと働いてるんですか?」

 なんだか吸血鬼の顔色がいつもよりもっと青白いと思っていた。
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