腹黒王子様の溺愛が規格外。
「ねぇ、蓮の愛人なんてやめて俺のにならない?」

「そんなの嫌に決まってるじゃないですか……!!」

「ふふっ、そんなこと言うの君ぐらいだ。ますます興味湧いてきた」


また手を引かれて、今度はソファに乱暴に投げられる。

いや……怖い……。


どんどん迫り来る恐怖に目をギュッと瞑った。

そして、大好きでいい匂いが私の身体を包み込む。


「蓮……くん?」

「おい涼太……いい加減にしろ」

「あはは、ごめんごめんつい可愛くてからかっちゃって……いろんな女抱いてきたけど、君ほど可愛いのは初めてだよ」


ほ、本当に嫌悪感が半端ない……これほど抱いたのは久しぶりだ。


「帰れよ」

「愛人に愛情注ぎすぎだって……本当、可哀想だな婚約者さんが」

「だから」

「はいはい帰るよ、じゃあね桜ちゃん、また会おうね」

「け、結構ですっ……」


にっこにこで手を振りながら、出て行った柳木さんに一安心してほっと胸を撫で下ろした。


「大丈夫、桜……」


背中をそっとさすってくれる蓮くんに安心感を取り戻していく。


「う、うん……びっくりしたけど、なんとか……」

「ごめん……一緒に運べばよかったね」

「ううん、蓮くんは私のこと気遣ってくれただけだし、全然大丈夫だよ?」

「ありがとう、桜」




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