腹黒王子様の溺愛が規格外。
急いで階段を登ろうとする。と……足を滑らしてしまった。


後ろに倒れて、落ちると目を瞑ると……なんお、お兄ちゃんが抱き止めてくれたのだ。


「バカだなお前」

「っ……助けてくれて、ありがとう……」

「……」


そう言えば、強引に引き離されてしまった。

もういっそのことそのまま落ちてれば……なんて、考えたくもないことを考えてしまった。


けど、秋ちゃんなら絶対助けてくれる……!そう思って、急いで自分の部屋に向かった。




部屋に着き、リュックの中に大切なぬいぐるみ、着替えやスキンケア用品などを詰めていく。


秋ちゃんは、近くに住んでいる私の幼なじみだ。頼れて、いつでも助けてくれる。最高のお兄ちゃんのような存在。

黒髪に黒い瞳が美しい、ウルフカットの一つ先輩だ。



よし……!荷物詰め終わった!

これで大丈夫、お兄ちゃんに適当なことを言って家を出れば……!!


そう、思った瞬間だった。


ガチャッ


「……えっ……?」


部屋の鍵が、外から閉められてしまったのだ。


「ちょ、ちょっと待って……!だ、誰……!?」


ドンドンと部屋の扉を叩く。出して、と言っても返事も何もない。


もしかしてお母さん?もう帰って来たの……!?


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