一途な副社長は寵愛する彼女に愛を注ぐ
ホワイトデーか。
んー。

バレンタインはヒカリにネクタイピンをもらった。

家に帰ってもまだ、俺は考えていた。

ヒカリはクリスマス以降、しょっちゅう俺の家に遊びに来ては泊まっていく。

休みの日には、2人で出かけたり。

なぁ。俺達の関係ってなんだろうな?
お互い、けしてそこに触れない。
核心的な言葉を避けているかのように。

でも俺は、確実にカミングアウトしたくなってきてるのを感じる。

堂々と愛を伝えたい。

全てを打ち明けてしまいたい。

俺は昔から、お前だけだったと。

伝えたい。


ヒカリと離れてる時間が不安で仕方ない。
アイツが可愛過ぎて、いつ知らない誰かに連れ去られてしまうのではと思えば居ても立っても居られなくなる。

いざとなっても、俺はこのままの名前のない関係ではヒカリを守ってやれないよな?
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