一途な副社長は寵愛する彼女に愛を注ぐ
ヒカリ。
また、綺麗になったな。
ヒカリは、いつの間にか俺を
"塁さん"と呼ぶようになった。
昔は、麗や結と一緒になって呼び捨てだったのにな。
まぁ、それもそうか。
俺があまり遊ばなくなったのは、俺が中学に上がった頃か。
そして、ヒカリが高校生になる時に、東京に引っ越してそれから10年。
早いな。
そんなに経ったのか。
当時を久しぶりに思い出して、ぐっと眉間に皺がよった。
慌てて、表情を戻す。
打ち合わせの場所に着いて、俺は車を降りた。