望まれない花嫁に愛満ちる初恋婚~財閥御曹司は想い続けた令嬢をもう離さない~
十ある分家には、美紅以外にも史輝とつり合いが取れる年齢の女性が何人かいて、彼女たちは皆美紅よりもずっと優れているのだから。
教養、容姿、特技や趣味。何を取っても一流で、大切に育てられたお嬢様たちだ。
そんな中、ずっと使用人のように扱われていた美紅が選ばれたのは、笛吹家と縁を結ぶ必要があるからだと、伯母が言っていた。
もしかしたら他に理由があるのかもしれないが、史輝の意思で結婚するのではないのは確かだろう。
(どうしよう……)
彼のことを想うと、この結婚は断るべきだ。
けれど史輝の意志すら認められないような状況で、美紅の言葉なんて聞き入れて貰えるわけがない。
逆らっても無駄で、本人たちの意思は関係なくこのまま結婚するしかないのだ。
(私は彼の愛されない妻になるの?)
一番近くに居ながら、疎まれる存在。それはきっと今よりも更に孤独で辛いと思う。
「美紅、聞こえているか?」
なかなか返事をしない美紅に焦れたのか、史輝が少し強い口調になった。
美紅はびくりと肩を震わせ、口を開く。
「は、はい……明日本家に参ります。よろしくお願いします」
教養、容姿、特技や趣味。何を取っても一流で、大切に育てられたお嬢様たちだ。
そんな中、ずっと使用人のように扱われていた美紅が選ばれたのは、笛吹家と縁を結ぶ必要があるからだと、伯母が言っていた。
もしかしたら他に理由があるのかもしれないが、史輝の意思で結婚するのではないのは確かだろう。
(どうしよう……)
彼のことを想うと、この結婚は断るべきだ。
けれど史輝の意志すら認められないような状況で、美紅の言葉なんて聞き入れて貰えるわけがない。
逆らっても無駄で、本人たちの意思は関係なくこのまま結婚するしかないのだ。
(私は彼の愛されない妻になるの?)
一番近くに居ながら、疎まれる存在。それはきっと今よりも更に孤独で辛いと思う。
「美紅、聞こえているか?」
なかなか返事をしない美紅に焦れたのか、史輝が少し強い口調になった。
美紅はびくりと肩を震わせ、口を開く。
「は、はい……明日本家に参ります。よろしくお願いします」