本日、初恋の幼なじみと初夜を迎えます。~国際弁護士は滾る熱情で生真面目妻を陥落させる~
「依頼料なんていいよ。付き添うくらいならいくらでもする。香ちゃんは妹同然なんだから」
〝妹同然〟という言葉に、ピクリと眉が寄った。やっぱりあの頃となにも変わらないのだ。そう思ったら意地の塊のようなものがこみ上げてきた。
「いいえ、これはれっきとした弁護士の仕事よ。幼なじみだろうがなんだろうが関係ないわ。仕事に対する対価はきちんとお支払いいたします」
断固として譲らないわよ! という気持ちで見上げる。彼は横にまっすぐに伸びた眉を下げた。
「言い出したら聞かないところは昔と変わらないな」
「な!」
昔とは違うところを見せたかったのに、これじゃまったく逆効果だ。どう言ったらいいのだろうと逡巡していると、頭をくしゃくしゃとかき混ぜられる。
「わっ……ちょっと!」
やめてよ、と抗議の気持ちを込めてじろりと睨むと、〝しょうがないな〟とでも言うような溜め息が聞こえてきた。
「わかったよ」
「え! 本当?」
「ああ」
やったわ! とこぶしを握りしめると同時に「ただし」と言われる。
「俺との勝負に勝てたらな」
彼は口の端を持ち上げ不敵に微笑んだ。
〝妹同然〟という言葉に、ピクリと眉が寄った。やっぱりあの頃となにも変わらないのだ。そう思ったら意地の塊のようなものがこみ上げてきた。
「いいえ、これはれっきとした弁護士の仕事よ。幼なじみだろうがなんだろうが関係ないわ。仕事に対する対価はきちんとお支払いいたします」
断固として譲らないわよ! という気持ちで見上げる。彼は横にまっすぐに伸びた眉を下げた。
「言い出したら聞かないところは昔と変わらないな」
「な!」
昔とは違うところを見せたかったのに、これじゃまったく逆効果だ。どう言ったらいいのだろうと逡巡していると、頭をくしゃくしゃとかき混ぜられる。
「わっ……ちょっと!」
やめてよ、と抗議の気持ちを込めてじろりと睨むと、〝しょうがないな〟とでも言うような溜め息が聞こえてきた。
「わかったよ」
「え! 本当?」
「ああ」
やったわ! とこぶしを握りしめると同時に「ただし」と言われる。
「俺との勝負に勝てたらな」
彼は口の端を持ち上げ不敵に微笑んだ。