契約結婚、またの名を執愛~身も心も愛し尽くされました~
 意地悪く口元を綻ばせた彼が、希実のこめかみに唇を寄せる。
 大きな掌で乳房を覆われると、頂が尖るのが自分でも分かった。

「あ……」

 希実の決して大きくはない胸は、東雲の手にすっぽりと収まってしまう。
 それでもゆったりと揉まれると、見知らぬ官能が水位を上げた。
 ナイトブラ越しの刺激はもどかしい。さりとて、布で胸の先端が擦られると擽ったさ以外の感覚も掻き立てられた。
 眼が合うと殊更に恥ずかしくて、つい瞼を下ろしたくなる。
 だが、希実が瞳を逸らそうとしただけで、抗議のように乳嘴を摘まれた。

「んぁっ」

 痛みを覚える強さではない。とは言え、反応せずにはいられない絶妙な力加減。
 芯を持ち始めた乳首は存在を主張していて、布越しでも容易に悪戯を仕掛けやすいらしかった。

「こっちを見て」

< 191 / 288 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop