契約結婚、またの名を執愛~身も心も愛し尽くされました~
 艶めいた誘惑が耳に注がれる。囁く声が淫らで、それでいて抗えない強制力を帯びていた。
 部屋着の裾から彼の手が侵入し、ナイトブラ諸共たくし上げられる。
 外気に触れた希実の肌が、ざっと粟立つ。
 直に触れられ、身を捩りたくて仕方なくなり、戸惑う視線を東雲へ投げかけた。

「……僕以外に希実の潤んだ瞳を見せないでくれ」
「そんな……っ、し、東雲さんだけ……です……っ」

 嫉妬かと訝る言葉に乱される。
 頭から部屋着を抜き取られ、上半身を守ってくれるものはなくなった。
 しかし息つく間もなく、下着の中へ彼の指が入ってくる。
 下半身を覆っていたモコモコのパンツは脱がされ、残るはショーツ一枚だけ。
 心許ない格好をじっと見られ、熱いのか寒いのか分からなくなる。
 は、とこぼした呼気は滾っていた。

「……部屋着だけでなく、下着も可愛くて似合っている。もしかして、僕のため?」
「そ、そんなこと聞かないでください……っ」

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