契約結婚、またの名を執愛~身も心も愛し尽くされました~
 か細く喘ぎ息を乱せば、縺れた髪を直してくれる指先に癒された。

「希実、大丈夫?」
「は……ぁ、あ……大丈夫、です……っ」

 東雲の背中に腕を回せば、いつの間にか彼も服を脱いでいた。剥き出しの肌が汗ばみ、筋肉の動きが掌から伝わってくる。
 希実は翻弄されるばかりで、東雲がいつシャツを脱ぎ捨てたのか、まるで気づかなかった。
 細く眼を開けば、見事な男の肢体が視界に飛び込んでくる。
 着やせする質らしく、普段の姿からは想像もできない引き締まり鍛えられた肉体だった。

 ――綺麗……

 こんなに間近で成人男性の裸体を目にしたのは初めてで、驚きつつも眼が離せない。
 つい食い入るように希実が見つめていると、チョンと指先で額を突かれた。

「あまり凝視されると恥ずかしいな。後でいくらでも見せてあげるから、今は希実を味わわせて」

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