契約結婚、またの名を執愛~身も心も愛し尽くされました~
「ん……っ」
「だったら僕の我が儘を聞いてくれるかな。僕が希実に身につけてほしい服や靴をプレゼントしたら、着てくれる?」
「で、ですから余計な買い物は……」
「僕が見たいんだよ。僕のために着飾ってくれる希実の姿を」

 囁きは極上に甘い。
 クラクラして強かに酔いそうになる。
 足元がフワフワして、東雲以外が眼に入らなくなった。

「せっかくとても可愛いく髪をセットしたんだから、何か贈らせて。僕の趣味で選んだら、駄目かな?」
「だ、駄目じゃない……です」

 むしろ自分のセンスに期待ができない分、こちらからお願いしたいくらいだった。

「ありがとう」

 礼を言うのは希実の方だ。だが頭が上手く働いてくれない。
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