契約結婚、またの名を執愛~身も心も愛し尽くされました~
人間、見た目で判断するのはいいことではないが、格好を変えるだけでこうも扱いが変わってくるのは衝撃だった。
それでも悪い気はしない。東雲の隣にいてもおかしくないと言ってもらえたようで、誇らしくさえあった。
そんな中、仏頂面の花蓮が就業時間内にも拘わらず、希実を地下倉庫へ呼び出してきたのだ。
さも当然の態度で連れ出され、断固拒否できなかった自分にも非はある。
しかし『私に逆らうなんてあり得ない』と言わんばかりの彼女に、『嫌だ』と告げる隙もなかったのだから、仕方あるまい。
希実は強引に連行され、花蓮と二人で埃臭く薄暗い密室で向かい合い立てっていた。
彼女は無断欠勤により同僚に迷惑をかけた認識がないのか、あまりにも堂々としており、いっそ感嘆に値する。
しかし『今は仕事中』の意識が強い希実は気が気ではなかった。
「飯尾さん、話なら後で聞きますので、今はフロアに戻りませんか?」
「はぁ? 仕事なんてどうでもいいのよ!」
いや、どうでもいいはずはあるまい。
そう思うものの、希実は彼女の剣幕に気圧された。
「勝ち誇っているつもり? 色々偽装工作をして、あなたたちの結婚をさも本当のことに見せかけているみたいだけど」
それでも悪い気はしない。東雲の隣にいてもおかしくないと言ってもらえたようで、誇らしくさえあった。
そんな中、仏頂面の花蓮が就業時間内にも拘わらず、希実を地下倉庫へ呼び出してきたのだ。
さも当然の態度で連れ出され、断固拒否できなかった自分にも非はある。
しかし『私に逆らうなんてあり得ない』と言わんばかりの彼女に、『嫌だ』と告げる隙もなかったのだから、仕方あるまい。
希実は強引に連行され、花蓮と二人で埃臭く薄暗い密室で向かい合い立てっていた。
彼女は無断欠勤により同僚に迷惑をかけた認識がないのか、あまりにも堂々としており、いっそ感嘆に値する。
しかし『今は仕事中』の意識が強い希実は気が気ではなかった。
「飯尾さん、話なら後で聞きますので、今はフロアに戻りませんか?」
「はぁ? 仕事なんてどうでもいいのよ!」
いや、どうでもいいはずはあるまい。
そう思うものの、希実は彼女の剣幕に気圧された。
「勝ち誇っているつもり? 色々偽装工作をして、あなたたちの結婚をさも本当のことに見せかけているみたいだけど」