契約結婚、またの名を執愛~身も心も愛し尽くされました~
 飾り気のない誘惑にクラクラし、羞恥と興奮が入り交じる。
 真っ赤になった顔では、とても東雲の瞳を見返す勇気がない。
 希実は彼の胸へ頬を埋めたまま、小さく頷いた。

「でも、シャワーを……」
「一分一秒でも惜しい」

 情欲が剥き出しになった声に耳を焼かれる。
 鼓動が煩く暴れ、呼吸もままならない。
 引き攣る喉から漏れたのは、音になり切らない震えだった。
 呻きや悲鳴とも違う。掠れたそれは、どこか濡れている。
 淫猥さを孕んだ音が希実の鼓膜を揺らし、余計に淫らな期待が膨らんだ。

「き、汚いから……っ」
「汚くなんてないよ」
「一日働いた後です。駄目……!」

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