塩系男子のステルス溺愛 クールで無愛想な義兄が、なぜか私にだけ甘すぎる件
「たすくも本気で人を好きになればわかるよ。この子のためなら死ねるって本気で思うから」
「どうぞそのままお幸せに」
「うわっ。全然心がこもってないよ!? ハートがない!」
恋愛中に出るホルモンは人格まで崩壊させるのか。
そういえば、ひなたの母親もひどかった。あれは完全に依存症だった。アルコールとか麻薬とか、いろんな危険なものに人は依存する。恋愛自体は悪いものではないけれど、最中に出る快楽ホルモンも一種の麻薬のようなものなのだろう。
ひなたの母親なんかは典型的な恋愛依存症だった。平穏な幸せより、障害があるほど本物の愛だと信じてしまうような──。
独身同士ならそりゃ好きにしたらいいが、子持ち既婚者がお気持ち一つで生活をひっくり返すような恋愛を繰り返したら、子供はたまったものではない。
──今はひなたも一人暮らししてるし、もう振り回されることもないのだろうか。
あいつは、母親の呪縛から逃れて自由に生きたらいい。そんなことを考えている。