塩系男子のステルス溺愛 クールで無愛想な義兄が、なぜか私にだけ甘すぎる件
「やばい。逃げろ」
道の反対側から猛スピードでこちらに向かって走ってくる車が見えた。三人のいる歩道まであと10メートルほど。
たすくがひなたとハルの腕をつかんで、マンションのエントランスの中へ二人を引っ張り込んだ。
凄まじい爆音に、三人は頭を抱えて伏せた。ガラスが割れる音。そして煙。あまりの衝撃になにが起きているのか皆目見当がつかなかった。
車の全面が潰れているのが見えた。
「け、警察と救急車」
たすくが立ち上がり、車の様子を見ると、男が運転席で血まみれになっているのが見えた。
「車が爆発するかもしれないし、とりあえずこの場を離れよう」