塩系男子のステルス溺愛 クールで無愛想な義兄が、なぜか私にだけ甘すぎる件
 
「し、親戚じゃないよ」

 嘘じゃないから許してほしいと思いつつそう答えた。

「高等部に天海たすく様っていうすっごいイケメンで王子様みたいでスポーツも勉強もできる先輩がいてさー、学校のアイドルなんだよ。ツンとしてちょっと近寄りがたい感じなんだけど、それもまた魅力っていうか」
「そ、そうなんだ」

 やはり黙っていて正解だ。「目立たず敵を作らず」を第一目標に生きているのだから、義兄があんな二次元から飛び出てきたみたいなキラキラしたイケメンだと知られたら、なにを言われるかわかったものではない。

 やっぱりスクールカーストの頂点に位置する人間なようだった。
 根暗でなんのとりえもないひなたとは一生関わることがないはずの人。
 一緒に暮らすようになっても、生活時間が違うのであまり会うことはなかった。今日は不意打ちだったけれど、これからはもっと遭遇しないよう気を付けようと心に誓った。
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