塩系男子のステルス溺愛 クールで無愛想な義兄が、なぜか私にだけ甘すぎる件

「…………」
「部屋の使い方が気に入らないとか、生活音がうるさいとか、いびきがうるさいとか気に入らないところがあれば直します」
「お前いびきなんてかくの?」
「いや、寝てる間のことはわからないけど」

 急にひなたのスマホが鳴った。

「あ、大家さん。え? もう解体するって決定ですか?」

 電話を切ると、ひなたが意気消沈している。どうやら老朽化がひどいので、アパートは解体するからもう住めないのだと言う。賃貸中だったから、引っ越し代などは少し大家が負担するらしいが、ひなたは途方にくれていた。

「バイト増やして、敷金礼金貯めなきゃ……」
「いや、ここにいたらいいって最初から言ってんだろ」
「なんでたすく君、嬉しそうなの……?」
「嬉しそうなわけあるか」
< 187 / 311 >

この作品をシェア

pagetop