塩系男子のステルス溺愛 クールで無愛想な義兄が、なぜか私にだけ甘すぎる件
よそのおばさんだったら、そういうところをただ軽蔑するだけだろう。
けれどひなたにとっては、たった一人の母親で悪いことにちゃんとひなたを愛してくれていた。その愛がたとえ不完全なものであれ、やはり幼いひなたはそれを必要としていたのだった。
たすくが母親を軽蔑している気持ちはわかる。わかると同時に否定されるのは辛い。
大嫌いと大好きが共存して苦しい気持ちなんて、知らないほうが幸せだ。
まっとうなお義父さんに育てられたたすくと自分は違う。
それにたすくは強い。なにもかも違う。妬む気すら起きないくらい違うのだ。
たすくの父親は、多分本当にいい人で、年ごろのひなたに気を使って、別に浴室を作って、部屋にも中から鍵をかけられるようにしてくれた。