塩系男子のステルス溺愛 クールで無愛想な義兄が、なぜか私にだけ甘すぎる件
 コウシャクはでかい図体の割にめちゃくちゃ臆病なのだ。近所の三毛猫のみぃちゃんが庭から覗いていただけで、驚いて腰を抜かしていたこともある。

「ま、待って!」

 慌てて追いかけるも姿は見えない。歩道が整備されていないから、足元をとられそうになってうまく走ることもできない。

「コウシャクー! 戻ってきて!!」

 必死のひなたの叫びにも反応がない。

 ──どうしよう。車道とかに飛び出しちゃったら……。

 探しているうちにどんどん暗くなる。森林公園の街灯も歩道にしかついていないから、コウシャクが向かった場所は真っ暗だった。

「もしかして遠くに行っちゃったのかな……」

 自分のせいでどこか危険なところへ行ってしまったと思うと、コウシャクに申し訳なくて、涙が出てきた。
 暗くなり、人気も途絶えた。
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